アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
Act.11 オレンジ
-
朝の8時ですよ、お子様に見せてはいけないものは放送されていません。
健全な時間ですね。そう!一日の始まりですよ。
「ねえ、将生。今日は大学休みなの?」
「ええ、日曜日ですから」
「そっか、曜日の感覚も時間の感覚もおかしくなってきてるんだな最近……」
ため息つく姿も綺麗ですね、こうやって普通に話していると、モデルでも俳優でもできそうだなと思います。
何がどうして今の仕事しているのかは分かりませんが、将来のこともきちんと考えた方がいいと思います。
「香月さん、いつまでも今の仕事のままではないですよね。将来の事も考えましょうね」
「俺もそう思うよ。だからきちんと結婚して、しっかりとした生活がしたいんだ。ね、将生」
そうですね……お嫁さん、必要ですね。
ん、んんん?僕ですか?それてって僕ですか?
「将生に出会って思ったよ、こんな可愛い……」
「ちょっ、ちょっと待ってくださいっ!」
このまま丸め込まれてしまいそうです。それって僕が着るのはウエデイングドレスになりませんか?ああ、そこじゃないですよね。そもそも論が違うって事を見失いそうになっています。
「僕は結婚するなんて言ってませんからね」
「分かっているよ、きちんと御両親の許可もらってからだね」
……いいえ、香月さん全くわかっていません。というよりかなり間違っています。
「そろそろデートに出かける?せっかくの休みでしょう?着替え……無いかなあ」
「そうですね、一度家に帰って……」
「あった、これ。前の撮影の時に似合ってたやつだ。ビタミンカラーのシャツ」
「オレンジ色、ですか?」
あれ……また?わざとでしょうか?「帰る」ってところを無視された気がしています。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
73 / 120