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お忍び旅行はラブハプニング
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「眠いの祥ちゃん?」
「ん……んぁ……ねむ、や……もう、寝る」
「へぇ……俺のことは放っていいご身分だな」
「へ……──ッア! ぁぁぁ!」
浴衣を捲られ両足が持ち上げられる。
反抗する力もなく、直輝の肩に俺の足が乗せられていく様子をぼんやり眺めていた刹那、脳を突き抜けた衝撃に口を閉じる事も忘れて飛び起きた。
「ひゃっ、ぁ、アア!」
「奥まで欲しいんだっけ? 気持ちいい? ずっとやらしい顔して強請ってたチンコに突かれて、幸せ、か?」
「ぃや……ぁ、アッ、あっ、んァっ」
解されたそこは凶器になり得る直輝のモノを迎えいれるようにのみこみ、きゅうきゅうと吸い付く。
それでも大きすぎる程の快感は時にして拷問のように苦しくもなる事を忘れていた俺は、畳に爪をたて止まらない抽挿に髪を振り乱し泣きあげた。
「ひ、ッア、やめ……てっ、苦しい、いやぁ」
「祥は二回勝手に射精したんだよね」
「し、たぁ……だからっ、今は……やだっ、アッ!」
「だったら俺も祥の中で二回イきたいなぁ」
「ひっ、ぁ、あーッ」
甘く蕩ける様な笑みにゾッと肌が粟立つ。
怒っている。
その輝かしいほどまでの笑顔の裏に潜む黒いオーラに気づいて喉がひくりと引き攣った。
「ごめなさ、勝手に……ぁ、ん……や」
「二回イくまで逃がさないよ」
「あ、あ、ァっ」
直輝の肩にかけられた両足がぷらぷらと揺れる。
緊迫し追い詰められている心とは真逆に、直輝の腰遣いに合わせて動く様が間抜けに見えた。
ぐっぐっと奥へ奥へとやってくる熱に背が仰け反り心が不安に染まる。
直輝の名を呼び、手を伸ばすと分かっているとでも言うかの様に自然と状態を倒してキスの雨が降り注いだ。
「祥、きもちいね?」
「んっ、うん、きもちー……そこ、すき、もっと……っ」
「奥がいい? 浅い所も好き?」
「りょ、うほう……っ、奥も、そこも……ぁ、ああ!」
伸ばした手で直輝の顔を撫でる。
口の中が寂しくて、ゆっくりと口内を晒すと直輝の舌が潜りこんできた。
口内を舐められ、喉の奥まで舌が潜りこみ湧き上がる嘔吐感に眉を寄せ涙を零すと、体内の熱量が大きくなる。
「んっ、んむぅ……ぅ、ん」
「祥……っ、ん」
「んんっ、ぐ……ぁ、ふぁ……あっ!」
胃の中がひくつき、舌から逃れたいのにそれでも口蓋を撫でては再び喉奥を擦られ涙が溢れる。
ビクビクと大袈裟なまでに跳ね上がる体は直輝の楔も強く締め付け、苦しさと快楽に染まるなか体の奥に熱が広がった。
吐精の感覚に釣られ三度目の射精をする。
色もなく透明に近い精液を直輝の指が掬いあげ、涎に濡れた唇へと塗りつけられた。その間も緩慢な動きで中を擦られ、理性が揺さぶり続けられる。
直輝の顔が近づいてきて、精液で汚された唇に嫌悪も示さず吸い付いてくる姿に腹の奥がぎゅうっと蠢いた。
「まだ、あと一回残ってる」
「……ん、奥……だして」
キスの合間に聞かされた言葉に本能のまま返事を返し、再びキスをせがむ。
何度キスしても足りない。
体が渇望し、直輝を求める。
眼鏡越しに見つめられると何故か寂しくて、綺麗な瞳を間近で見つめたかった。
「なお……抱っこ……」
「おいで」
首にしがみついて、簡単に俺の体を持ち上げてしまう直輝に身を任す。
繋がったまま動いたせいで奥を突かれて、またぴゅっも性器から白濁液が零れた。
「あっ、ん」
「……祥、俺の眼鏡外して?」
「ん、うん」
間近にある瞳と見つめあって、触れるだけのキスを繰り返す。
キスをして、名残惜しさに苛まれながら眼鏡を外すと、いままでの口付けがお遊びかと思うほどに激しく濃厚なものへと変わった。
深く穿たれ、電流を受けたかのように体が痺れる。
何度目かも分からぬ絶頂と、直輝の深いキスに涙を流しながら時間を忘れてお互いを求めあった。
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