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自分でも何にこんなにイラついてるのか分からない。
でも無性に腹が立っていた。
そんな俺の態度に琉聖が一つ溜め息を吐いた。
その些細な行動にも腹が立つ。
「お前は何に対してそんなに怒ってるんだ?」
琉聖の口調に少しだけ驚く。
さっきまで本当にコイツは何処の王様なんだ?って位人を少し見下したような話し方だった。
それは無意識の行動で、琉聖の育った環境や生まれ持った性格なんかも関係してると思う。
でも今は、本当に困ったと全身がもの語っていた。
人の感情をあまり、いや全然思いやった事が無いんだろうなぁと思わず納得してしまう。
「それ。その言い方も人の気持ちも考えてない発言も。全部に怒ってんの。」
素直に思った事を言うと琉聖の切れ長の瞳が小さく揺れる。
今までこんな事、言われた事も無いんだろうな。
茶乃木家って言ったら誰もが知ってる日本屈指の大財閥で、そこのお坊ちゃまなら誰からも大事にされて育ったんだろうから。
そう思うとちょっとだけ反抗したくなった。
「何でそんなに態度悪いの?ってか、栗山さんに謝れって言われたから俺に謝るの?それって琉聖は自分が悪いって思ってないって事だよね?だったら謝って貰わなくていいよ。ってか腕、離してもらえる?」
捲し立てるように言うと、琉聖はちょっとだけ無表情を崩して俺の腕を離した。
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